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神戸アニメストリート問題の当局説明会を7月中に開催へ!都市防災委員会の検証報告の模様をダイジェストで文字起こし

お好み焼きとビール、アスタくにづか4番館前で頂戴したバラを一緒に

6月30日金曜日、ついに迎えた神戸アニメストリート最後の日。私も新長田に入りお好み焼き屋でビールをグビグビしましたとさ。


鳴り物入りの委託事業であった神戸アニメストリートで起きた一連の問題について、神戸市の検証報告は身内の擁護に終始するもので、長くこの問題を注視してきた私たちを落胆させました。

しかし都市防災委員会と本会議での各市議の追及の結果、当局は7月中に説明会を開くことを明言しました。当局の詭弁によるバックレを許さず7月中の説明会の開催を約束させた平野章三市議の当該記事もぜひ参照を。

記事では録画を元に質疑の模様をダイジェストでお送りいたします。私の方で適宜に発言を詰めていますので、お時間の許す方は映像か議事録でご確認ください。

平成29年6月19日 都市防災委員会 住宅都市局 「平成26年度アスタくにづか地区商業活性化モデル事業」の検証について

川内清尚 × 岩橋局長

川内清尚 委員

検証は評価するが、運営事業者の審査ができていなかった。改善の余地がある。こういった事業が続くのかはわかりませんが、運営事業者を検証する仕組みづくりが大切と思うがいかがでしょう?

岩橋局長

長年空き区画になって商業者が張り付いてくれない。地域が主体になってくにづかリボーンプロジェクトが作られて「ここはこういったテーマでやっていこう」ということ(ゾーニング)を考えた。

空き区画を商業者に活用してもらうには民間提案のノウハウを活かす形ですべきである。

民間事業者から提案を頂く際に、自らがやる方もいる、運営事業者を連れてくる場合もある。

提案事業者には選定委員会で審査を行ったが運営事業者には確かに審査を行っていません。事業の継続性もあるので運営事業者の自身の審査をする仕組みも必要と考えている。検証を今後に生かしていきたい。

川内清尚 委員

スキームは間違っていなかったと思うが、事業期間中なんらかのチェック機能が働かないと途中経過も分からない。今後はチェック機能をしっかり果たせる仕組みづくりを気を付けてもらいたい。

岩橋局長

運営事業者の実施していく内容が賑わいづくりに沿ったものか?定期的に報告を出させるなどチェック機能は必要かと思う。 関与していく仕組みを検討させていただく。

「今後は気を付けてもらいたい」って小学生の学級会のようなおしとやかさですわねぇ…ほとんどの市議がこの調子ですのでこの件で突っ込むのはここだけにいたします。

森本真 × 橋本部長・岩橋局長

森本真 委員

前回の委員会でも取り上げたが、この文章は住宅都市局のまとめですか?神戸市としてのまとめですか?

橋本部長

住宅都市局の中でまとめたものです。

森本真 委員

市長には確認は取れている?

橋本部長

はい!取れております。

森本真 委員

5月17日に市長は会見で「神戸市として反省しなくてはけない」と言ったが「公金支出についてはいずれも妥当だ」といわれていますがこれは市長の会見と不一致ではないか?

橋本部長

市長の申しました「公費が無駄に」というフレーズは「3年という形で始めたものの、アニメストリートが3年の期間を待たずに撤退になりそう。投入した金額が有効に活用できなかった」という意味です。

手続き的にはゲンチがきちんとできておるという面でも適正であった。

ポップカルチャー関連の企業の誘致を何件かこなした後には株式会社神戸アニメストリートはフェードアウトする、という目論見は噂で耳にしていました。それが具体的に3年と聞くのはこれが初めてですのよ。

森本真 委員

森本真 日本共産党 4期 長田区選出

「復興基金の活用で外部から企業を誘致して活性化させる」という事業スキームも妥当であったといわれているが。

平成24年に神戸市の空き床がたくさんあるから入居促進事業として家賃補助を始めた。それでも入ってこないから平成20年に内装補助を始めた。復興基金が枯渇して継続事業がなくなった。

復興基金の事業スキームは従前商店主の皆様には恩恵が無いものをやってきた。他所から企業を連れてきてそれに公金を出す、これはおかしいのではないか?

岩橋局長

被災市街地の賑わい・昼間人口の回復を目的にリーディングモデル事業が作られた。事業スキームは新長田を活性化する目的に沿って使われたので妥当でございます。

森本真 委員

復興基金の使い方そのものに問題がありますよ。一番の問題は当局も指摘している通り「商業者が売れない貸せない継げない」。「売れない」というのは「権利床として持っているお店が売れない」という話です。

この対策を取らずに人を他所から呼んできて公金を出している。

橋本部長

復興基金は地域の商業者にお支払いするものではなく、テーマ性を持った核を作ってそこから滲み出すように賑わいをつくるものです。 地域の考えたテーマに沿って作っております。公募につきましても、地域限定・地域外限定に限らず広く公募している。

結果的にアップ・ツー・コーポレーションが提案してアニメストリートを誘致しました。反省点につきましては今後のまちづくり・賑わいに寄与したい。

「滲み出す賑わい」(1時間51分12秒)の辺りで会場から失笑をかき消すような咳払いが聞こえるのですが…皆様ぜひご確認ください。

森本真 委員

復興基金を使ったリーディング開発モデルは基金がないのでもう行われないでしょう?

橋本部長

おっしゃる通り、家賃・管理費補助は昨年度で終了したと聞いております。

森本真 委員

6,000~7,000万のリーディング開発モデルは第3弾が打たれるんですか?

橋本部長

現在はないが充分第3弾、第4弾という対応はありうる、と考えてます。

森本真 委員

事業をどんどん終息させる復興基金でリーディング開発モデル第3弾、第4弾がうてるんですか?局長大丈夫ですか?

岩橋局長

賑わいのために民間のノウハウを生かすことを考えると、これからも公募を行って事業者を選んでいくことは十分に考えられる。 復興基金は財源も少なく継続はないかもわからないが、賑わい創出のための公募はある。検証結果をこれにつなげる。

森本真 委員

いつも「民間事業者、民間事業者」と言って他所から連れてくることばっかり考えている。 今困っているのは、震災を受けて再開発ビルに入った従前の商業者に対して、6,000~7,000万円のお金があれば「商業者がいろいろ考えてこの町のために頑張ろう」そういう支援が必要。いい企業が来たらまわりが元気になることはない。

お金があるのならリボーンプロジェクトもありますから、従前者のみなさまでどういう活性化が出来るのか?遠くから知らない事業者を呼んでくるのではなくて新長田の中で考えようじゃないか。そういう提案のほうが公金が活用されると思うが?

岩橋局長

なかなか新長田で昼間人口が戻らない。来ていただく仕掛けということで「テーマ性を持ったゾーニング」をやってきた。

それだけではなく県市合同庁舎で定常的にそこに働きに来る、来庁がある。これも昼間人口を増やす方策、商業者には顧客として取る込んでいただく。空き床はなんらかの形で入っていただいて町全体で賑わいが生まれることを目指していく。

「空き床はなんらかの形で入っていただく」って願望だけを仰っていませんこと。市役所を売り払って自分たちで使いなさい。

森本真 委員

「外から企業を誘致したら活性化する」は基本的に破綻している。「地元主体の取り組み」、皆さんのいうくにづかリボーンプロジェクトがあって、まちづくりマスタープランを作ったけどなかなか前進していない。

鉄人や三国志の活用で人を連れてくることにも力を入れていたけど、三国志ガーデンはなくなってしまう。神戸アニメストリートはこういう結果になってしまう。

他所から呼んできて7000万もくれるくらいなら、地域主体の取り組みにもっと予算を入れて活性化すべき。民間のノウハウではなく、地域の皆様が血と汗と涙の結晶、頭で考えてやるべきと思う。

岩橋局長

賑わいをもたらす仕組みを考えてきた。地元の大事にしてきた鉄人や三国志といったテーマを生かして取り組んだ事業です。

中が元気になるのはもちろんですが、空き床は外からの業者で埋めていくことも必要かと思うのでご理解いただきたい。

森本真 委員

前回の委員会でも地域の声を聴いて検証してくださいと言ったけど、これ全然地域の声を聴いていない。局内部で作った検証結果の文書だと思うけどどうですか?

橋本部長

住宅都市局内部の検証の取り組みは、法律の専門家、民間のサブリーサーの専門的知見を聴きながら検証してまいりました。新長田で取り組んでいる賑わい絡みの仕事の中には地域と連動できていないものもあったかもしれない。

今回のモデル事業はテーマを持った地域の核が滲み出すように賑わいを生み出すことを期待した。次の第3弾があるかもしれない。引き続きくにづかリボーンプロジェクトと話をしながら取り組んでいきたい。

超訳しますと、家賃補助で他所からの出店を促して、内装工事費を水増しして分け合ういつものルーチンでは子分衆の取り分が少ない。今年もまたモデル事業のような6,000万クラスの助成金を皆で分け合いたい。自分ら白蟻の片棒を担ぐ企業が県外になってしまうのは仕方ないよね。アリバイ用団体である「くにづかリボーンプロジェクト」が了解すると地元の了解が得られたことになるよ。

ちなみに「民間のサブリーサー」はもしや「新長田まちづくり株式会社」と「株式会社くにづか」ではありませんこと?

森本真 委員

鉄人や三国志は他所から来たわけではない。地元の皆様が活性化のために鉄人プロジェクトや神戸ながたTMOでプランを作った。三国志も六軒道商店街を中心に人を呼び込む取り組みをしている。

県市合同庁舎ができても昼と午後以外は箱の中にいる。外来はいるけど、本当に活性化するかはやってみないとわからない。 長田区役所は警察・消防・区役所併せて600人がいるけどその周りには店がほとんどない。 県市合同庁舎は賑わいのために作るから、そのためのいろんな取り組みをしていただきたい。

運営事業者が破綻をしたのも大きな問題で、その破綻の中身は「お金を支払わない」こと。運営事業者自身が一番悪い。

取引企業とは別の被害者もいる。プラモデルスペース、痛車専門店は神戸アニメストリートができるにあたって、店舗を借りて入った。 新たに店を構えた2軒が今被害者になっている。続けるか続けられないかで悩んでいる。何らかの救済措置が必要と考えるが?

橋本部長

個別の問題につきましては答えにくい。神戸アニメストリートというゾーンの外でも、そのような形態をとっておったようなところがあった、というところかもしれません。 実態につきましては個々のことでお答えできません。

森本真 委員

神戸アニメストリートのオープンの際にプラモデル・痛車も一緒に広報していた。実施にはモデル事業で神戸市が指定したのは3番館2階部分。運営事業者が5番館と3番館1階に店舗を借りて2つの業者を呼んできた。運営事業者との契約書もない。神戸アニメストリート撤退という報道を受けて「痛車の展示ができない」などを聴いている。そこを救わないといけない。

橋本部長

そういう実態があった、というところなのかもしれません。聞きますとなかなか心苦しいところはある。

私共と契約関係があるのはアップ・ツー・コーポレーションでございまして。 アップ・ツー・コーポレーションとアニメストリートの関係、またはその他の企業との関係には法的には介入できない世界でございます。指導等に限界があることをご理解いただきたい。

森本真 委員

脱サラして店を持った人もいて「1年数ヵ月頑張って顧客が付きました、ここで続けたい」そういう思いにこたえて手立てを打っていただきたい。 個別の問題、民々の問題ではなくて、長田を活性化するために頑張ろうときた。これは「誘致」、神戸市が呼んだに等しい。

「活性化、活性化」とこれまでやられていいたけど、本当に困っている人は、震災前から商売をしていて燃えてマイナスからスタートして、再開発ビルに入って高い共益費を払いながら22年間頑張ってきた人たち。 当局も言うように「その物件が売れない貸せない跡継ぎいない」これをどう救うかが新長田の活性化。そういう観点から考え直していただきたい。

池田りんたろう × 岩橋局長

池田りんたろう 委員

「事業者の選定段階に地元商業者の声が一切入っていない」こういう理解でいいか?

岩橋局長

商業活性化をするために作った「くにづかリボーンプロジェクト」。その中で「まちづくりマスタープラン」は地元商業者が中心になって決めた。 このゾーンは「ポップ&サブカルチャー」にしようと定められた。地元のゾーン展開の趣旨に沿って、企画提案・内装整備は民間のノウハウでやっていく。提案を募集して選定している。

選定にあたって我々、兵庫県、地元の商業者(くにづかリボーンプロジェクトのメンバー)が適正なものであるか審査している。神戸市の押し付けではなく地域と一緒になってやってきた事業と自負している。

池田委員

それを聞いてホッとしている。 いろいろとありましたけど地域の活性化は地元の声が大事、それを踏まえて取り組んできた。そういう方向性をしっかり担保してまちづくりに取り組んでいただきたい。

五島大亮 副委員長 × 浅川担当課長・岩橋局長

五島大亮 副委員長 自由民主党

議会もこの予算を承認しているので責任の一端はあると思う。

事業をやるときの継続性の担保がないのが一番の問題だと思う。ふつう銀行が民間に貸すとき、国や自治体が補助金を出すときは3~5年の事業計画をみて継続性の担保をとりにいく。それをできていなかった。

自分で設備投資したなら自分で出したお金を回収しようと頑張る。アップ・ツー・コーポレーションと神戸アニメストリートが自分で固定資産や投資をしたことはあるのでしょうか?

浅川担当課長

事業スキームの中でですね神戸市が負担する分以上につきましては、事業者で負担する。その部分はアップ・ツー・コーポレーションに負担があったと考えている。

五島大亮 副委員長

決まり上の「神戸市が7000万出します、それ以上はアップ・ツー・コーポレーションさん出してね」ではなく、ナンボか出したんですか?

浅川担当課長

すいません、いくら余計たくさん出したかはちょっと確認できておりません。

一連の神戸アニメストリート未払い問題の報道で市役所側のトップバッターを飾った浅川一哉課長の再登場ですわ。夏休みの宿題をすっぽかした小学生のような怖気っぷりでお体の具合が心配になりますのよ。

五島大亮 副委員長

ちょっと調査不足ですよね。せめて「これぐらい神戸市が出します、あなたはこのくらい出します」この位把握してないと無責任ちゃいますか。これはこれ以上突っ込みませんけど。

自腹を切ってでもやっていこう、という会社にこそお金を出すべきであって。痛車の会社は自分で設備投資したんでしょ。

いろいろ言いませんけど、事業の継続性の担保できるかどうか、お金を出す側は重視して、計画を見てほしかった。 なくなってしまったお金はゴチャゴチャ言っても仕方ないので今後はしっかり見ていく仕組みでやってほしい。

地元の意見を聞いてやるのは非常に重要。でも地元の人は視野が狭くなってしまうので、思い切った企業を誘致する、真新しい事業をやるアイデアは浮かびにくい。 住宅都市局は「アニメ・ポップカルチャー」を持ってきたことは評価されるべきところです。

市長も「公金が無駄になった」と言ったが、思い切った投資はやめてしまわずに、企業誘致は地域活性になるのでやっていただきたい。

途中まで「設備投資」という切り口で小気味よいお話をされましたが、その締めは「これ以上突っ込みません」「なくなってしまったお金はゴチャゴチャ言わない」なんですねぇ。最後は一体誰のお気持ちを代弁されたのかしら?

岩橋局長

今回のこともございまして、厳しい条件を公募型に入れると返って発想ができなくなる。条件の付け方は公募型では難しい。賑わいづくりで民間のノウハウを生かせるように今回の結果も踏まえて挑戦を続けさせていただきたい。