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とってもスリムな財布機能付きミニ5穴システム手帳の制作

私とシステム手帳

今回カスタムに成功したシステム手帳

ここ数年の私は Davinci のミニ6穴のシステム手帳を愛用しています。スリムで携帯性が良くデザインも好みで気に入っています。

これに加えてミニ5穴で財布機能付きのものが欲しいとずっと考えていました。買い忘れの多いウッカリさんなので財布と手帳が一体化していればとっても頼もしいのです。

このタイプの製品では例えば Ashford の Micro5 などは豊富なバリエーションがあります。しかしとにかくスリムなものを欲した私には、厚い革のしっかりした作りの既製品に食指が動きませんでした。


この11月の末にとってもスリムでサイズも丁度良く、バインダー金具を設置すればシステム手帳機能を増設できそうな革財布を入手しました。リサイクルショップで700円程でした。

しばしの検討の後、既に買ってあったバインダー金具を財布に取りつけました。思いの他簡単、綺麗に設置出来て、遂にスリムな財布機能付きシステム手帳のオーナーとなることが出来ました。現在はこいつ用のリフィルを探したりと新しい手帳とのお付き合いを楽しんでいます。

記事では思いの他上手くいったレザークラフトの模様をご紹介します。記事を参考にして貴女もお気に入りのシステム手帳をリーズナブルにゲットしちゃってください。

カスタムベースにしたスリムな革財布

リサイクルショップでたまたま出会った革財布は中に入っていたタグによって Tsutahara の IVY(アイビー) ブランドと分かりました。かなり古い製品のようですが使用感の全くない良品でした。

とっても薄い革が使われていてペタっとしていました。スリムを重視する私にピッタリなカスタムベースです。

部品と道具の準備

肝心かなめの部品のバインダー金具はクラフトショップで購入しました。ショップは玉造駅近くのガジェットストアを私は利用しています。ミニ5穴のバインダー金具は商品ラインナップが乏しくてノーブランド品が100円程でした。ミニ6穴やバイブルサイズですとドイツはクラウゼ社製を選ぶこともできます。交通費や送料の方が高くつくので私は買い溜めしています。

道具については、今回は薄い革製品が相手だったので特別なものは使用せず100円ショップで揃うもので作業できました。消耗品も保革油のラナパーを除いて100円ショップで揃います。

部品

項目メモ価格
カスタムベースの財布丁度良いものが安く手に入れば大胆にカスタムできますわ!770円
バインダー金具ミニ5穴用、内径11mm、背板で設置するタイプ110円
880円

消耗品

シール
バインダー金具の固定位置に印を付ける。また接着剤の硬化中に財布を固定する。
DAISO で購入の2液混合の強力万能接着剤
硬化後は弾性が無くなるので別のものが良かったかも。
ミシン糸
財布の縫製糸に太さを合わせてミシン用を使用。
ロウソク
ミシン糸に蝋引きをするなら。
ラナパー レザートリートメント 5mm
ドイツ生まれの万能保革油。

道具

  1. クラフトカッター
  2. ミシン糸で使える縫い針2つ
  3. 千枚通し
  4. ラジオペンチ

バインダー金具の設置法の検討

システム手帳Style』(趣味の文具箱編集部 2016年)と一緒に撮影

丁度良い革財布を手に入れてからもバインダー金具をどうやって設置しようかとしばらく思案していました。一般的には金具とセットの背板を短冊状の革で挟み込んで手帳カバーに縫い付けます。 この際は結構な距離を縫わなくてはいけませんが、相手は既に財布になっている為に作業が困難です。

しばらく財布を観察していると革が二枚重ねになっていることに気が付きました。この革の間に背板を滑り込ませることにします。

背板の固定は接着剤で行うこととし、接着面積を大きくするため背板に紙ヤスリをかけて表面を荒らしておきます。

革財布へ、バインダー金具の設置

バインダー金具を設置する位置にシールを貼ってアタリとします。背板の爪が出てくる位置には印を付けておきます。

背板の爪の片側は革の間を滑らすのに邪魔なので、折り切らないように慎重に曲げて平らにします。

財布の縫製を背板が滑り込む分だけ解きます。背板が革の間に入ったらこれを下敷き替わりにして、爪が出てくる位置にクラフトナイフで切り込みをいれます。

上下2カ所の爪を通す切り込みを開けたら一旦背板を引き出します。続いて接着剤を塗布しながら背板を再び差し込みます。背板の爪は切り込みから出るようにします。

湾曲した背板が革と密着するように財布を二つ折りにして軽く固定し、接着剤が乾くのを待ちます。私はここで一晩放置しました。

接着剤が硬化したら冒頭で解いた部分の縫い直しです。薄い革製品なので糸は細いものが使われています。ミシン糸に蝋を塗布したものでオーソドックスな平縫いをしました。ナイロンは蝋をほとんど弾いてしまうので蝋引きはおまじない程度にしています。 接着剤で硬くなって縫い針が通りにくい時などは千枚通しで下穴を開けます。

保革油を塗り込んだ後、バインダー金具を背板の爪で固定して完成です。ラジオペンチを使ってしっかり固定します。またラジオペンチは縫い針の通りが悪い時にも重宝します。

さいごに

今回採用した背板を2枚の革の間に滑り込ませる設置方法はとにかく簡単で仕上がりも綺麗でした。次は携帯性ではなくデザイン性を重視した財布を見繕ってシステム手帳化してみたいな、などと早速考えている私が居りましたとさ。